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  • 執筆者の写真馬場精子

今年も本サロン「 秋の朗読会」


太宰治作「〜お伽草紙より〜カチカチ山」

11月2日(土)の午後、今年も南部コミュニティセンターで、「本サロン秋の朗読会」があり、出演いたしました。お越しくださいました皆さま、ありがとうございました。


第1部。まずは「朗読の会 スピークル」のみなさんによる太宰治作『〜お伽草紙より〜カチカチ山』のドラマリーディングです。台本は日本コトバの会の渡辺知明さんによる台本集の中から選ばせていただきました(昨年は『カイロ団長』を上演いたしました)。


太宰治の『お伽草紙』は一般的にご存知、昔話の『カチカチ山』とは違います。「カチカチ山における兎は少女」で始まるこのお話の兎は16歳の少女。そして狸は、37歳の醜男…という設定です。中央に狸と兎、語りは両側に。今年は会場が広くなりましたので、マイクを使用しました。



リハーサル中の「朗読の会 スピークル」のみなさん


みなさん、最初「おもしろいお話ですね!」と、作品を決められたのですが、いざ、取り掛かってみると…。テンポの良い語り口。また、魯鈍な狸のずるいんだけれども、何か悲哀を感じるところ。若く美しい兎の冷酷さ。みなさん、かなり悩まれ、ある意味、取り組みがいのある作品に挑戦されたとも言えます。私の知らないところ(?)でかなり練習されていることを、お聞きするたびに感じます。



斎藤隆介作・滝平二郎絵「花咲き山」


そして第2部の最初は、「花咲き山』です。「驚くんでない。おらはこの山に1人で住んでいる婆だ。やまんばというものもおる…」この出だしに「あの絵本だな」と思われる方も多いことと思います。このお話を4人で声に出しました。


「今、考えていることが表現として出る」「どう表現したらいいのかを考えて読まない」いつも生徒さんに、繰り返しお話していることです。「聞いて。私、上手でしょう」と考えていたら、感じる人には伝わります。または「上手ね」という感想になる。


集中すること。どれだけ作品に集中することができているかは、とても大切なことです。「婆のようなもの」になったり、似せて表現するのではありません。そのことをみなさん、今回の練習の中で感じ取ってくださったのではないか。当日のステージ拝見して、そのように思いました。みなさん、良かったですよ。




太宰治作『〜お伽草紙より〜舌切雀』

最後に、私も太宰治作『〜お伽草紙より〜舌切雀』を朗読いたしました。こちらもおもしろい作品です。おじいさん(と言ってももうすぐ40歳くらいなのですが)は、元はお金持ちの生まれ。おばあさん(こちらも33歳)は、その家の使用人でした。おじいさんは毎日、ろくに働くこともせず、本ばかり読んでいます。そしてある日、雀と話をしているところをおばあさんに聞かれるのですが…。こちらは、私と渡辺知明さんが、東京でご一緒した時のふたり読みを、ネットで聞くことができます。





朗読の会 スピークルのみなさんと終演後は反省会。終わって外に出ると、綺麗な夕焼けです。私は空を見るのが好き。ほっとします。






この景色もとても好きです。いいなと思いながら、なかなか写真に撮ることはできませんでしたが、iPhoneで撮影しました。とても素敵な1日でした。スピークルのみなさんのステージは、次は12月13日。ご一緒にがんばりましょう。




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