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執筆者の写真馬場精子

私のギター


 少し前に、私のために作っていただいたギターが届きました。実は昨年の秋から、ギターを始めました。それは何の計画性もない、意図もない、ある意味とても私らしい始まりだったかもしれません。


 たまたま太極拳を教えていただくことになった先崎先生のところに、ギタリストの渡部先生がいらしたのです。お二人からギターを勧めていただき、無理だろうと思いながらも、その時なぜか心が動きました。


 まさか私がギターを弾くとは!私をよく知る人なら誰も想像できないことです。理由は一つ。私が「不器用」だから。おまけに、要領も覚えも悪いときています。周りからは驚かれ、考え直すよう説得もされました。




 でも始めたのです。最初は(今もですが・・・)指が全く思うように動かず、意図していない指が動きます。弦を押さえる力も弱く、1時間も練習すれば、体がまるでロックされたように硬く、痛くなります。


先生のご指導は、朗読にも通じる内容で仰ることは頭では理解できるのですが、思い通りに弾くことができません。できないということは、わかっていないのと同じことなのです。それには仰ることを理解し、覚え、練習すること、少しでも弾くことしかないのです。朗読の準備で、教室で、家のことで・・・という言い訳はしない。



ただ、私は、弾けないくせに、ギターを触っていることがとても楽しく、自分の体にギターの音色が響いていることに幸せを感じるのです。相変わらず思い通りに指は動かないのですが。


 そして、ついに私のギターが届きました。ギターを製作されている、信州の石井栄さんという方が作られた美しく素敵なギターです。良い音色が奏でることができるように、大切にしたいと思います。


そして、皆さまの前でいつかご披露できるようになれたら・・・と密かに企んでいます。今、ブログを書きながら、セゴビアを聴いています。そう、最近、自分一人だと車の中で聴くのはいつもギターの曲ばかりになりました。

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